ねぼけまなこブログ

世間知らずなアラサー会社員。寝ることと食べることをこよなく愛しています。飽きっぽい性格のおかげでできたいろいろな経験が、誰かのお役に立てたら。月1万円稼ぐまでブログを続けることがいまの目標です!

平成に生きた女の価値

編集・ライター養成講座に通い始めて、約2ヶ月が経ちました。

先生からも人見知りの代と言われる私達の代、
自分の人見知りもたたって、
あまり全体での盛り上がりには欠けるのが残念なところ、ではありますが、

個人的に出会った人から
また出会って、というのがありがたく、
広く浅くなくて、
狭く深い付き合いが得られるなら
それが一番かもしれない、と思い始めました。

さて、毎週の授業を受けて、
とにかく頭を悩ませているのは、
一体全体私は何を伝えたいのか、ということ。

文章の書き方を教える先生も、
企画の立て方を教える先生も、
みな一様にしておっしゃるのは、
読者の欲求をとらえろ、ということ。
読者はどんな文章を求めているのか。

ライターになりたい、というだけで、
ライターになれる人はほとんどいません。
自分の専門分野を持つと早い、と言われます。
私だからこそ持っていて、
私だけにしか伝えられなくて、
誰かが求めているものを満たすもの、
それってなんだろう…。

住宅について?
インテリアについて?
バレエについて?
食べ物について?
映画について?
文学について?
それとも猫について?

好きなことは山ほどある。
それを専門性にできるほどには
知識も経験もない……
そう考えると途方に暮れてしまいます。

ぼーっと途方に暮れつつ
考えていると、
私が文章を書きたいと思うきっかけになった人のことを思い出しました。

アンネの日記』はどうしてその価値が認められて、皆に読まれているかというと、
非常に残酷な環境下で、
夢と希望を失わず、
アウシュビッツ強制収容所に入れられてもなお、
その前向きな姿勢を失わなかったと言われるアンネが書いた、
生々しい小説であり、歴史の史料でもあるからです。

でもきっと、アンネ自身は、
自分の日記がいつか、
歴史の重要な史料の一つになるなんて、
思っていなかっただろうな。
ただ、書くのが好きで好きでたまらなかったんだろうな。
(そう思うと、
アンネの貴重の人生が、
戦争によって断たれてしまったことが
本当に悔やまれます。 )

戦後、時代は
「ない時代」から「ある時代」へと急激は変貌を遂げました。
これから「ある時代」から、どこへ向かっていくのでしょうか。

文学も、音楽も、映画も、
あらゆる文化が、
既に過去に偉大な歴史を持っていて、
人を新鮮な気持ちで驚かせることは少なくなりました。

私達は既に「ある時代」となった今、
何を生み出すべきなのでしょうか。

その答えが、なかなか出せずに
もがいています。
無我夢中に泳ぐ小魚の群れの中で、
なぜ泳いでいるのか、
泳ぐ目的はなんなのか、
と考えてしまう、
かもめのジョナサンのような苦しみの最中にいます。

でも、
少なくとも、
私は1989年、平成1年という節目に生まれ、
「ある時代」しか生きたことのない目線を持った人間です。
50年後、100年後にこの文章を誰かが読んでくれたとして、
その人はどんな世界を見ているのでしょう。
そして経験したことのない平成時代という時代を、
どういう気持ちで見てくれることでしょう。

そういう視点で、
平成時代を考察したいな、とは
思っている今日この頃なのです。


もろこ